グレフルペンギンdays

グレープフルーツとペンギンを愛する人の日記です。不定期。

「〇〇しちゃダメ」が,いつの間にか「そろそろ〇〇しなさい」に変わっていることって多いよね

 こちらのブログ,ウルトラ久しぶりの更新になります。昨年末から一度もいじってなかったことに驚愕していますが,まあそんなもんだろうな…という毎日でした。

 予備校は,昨年度の休校期間や在宅学習期間を経て,自律的に学習を進められなかった生徒が押しかけていて,案の定昨年末から忙しく,はたして日本の教育は本当にこんなんでいいのか?と完全に不安になる次第です。教育のセーフティーネット薄すぎ網目荒すぎでは?

 とはいえ,自分で学習を進められるようになってさえいれば,現代においては教育コンテンツが充実(むしろ飽和?)しているので,それはそれで問題なさそうです。映像授業コンテンツの好き嫌いはさておいて,実際,教科書や参考書を読んでもキモがわからん…という内容に関しては,映像授業は強力な味方になります。(私も,つい最近,ちょいと仕事の守備範囲を広げたのですが,その際に色々な視点が欲しいと思って映像授業コンテンツ(@YouTube)を見てました)。もちろん,YouTubeのコンテンツは玉石混交なので,見る側・使う側にある程度のリテラシーがないと危険,というのもありますが,とはいえ“存在する”ことはありがたいことです。

 そういう,自分で物事を考えられる,自分で工夫して既存のものを使いこなせる,みたいな人が結局得をする時代になってきているわけですが,それは相対的に,自分で物事を考えられない,自分で工夫できない人々の増加を意味しているのでは?と思ったのです。それってなぜだろうな,と考えたときに,タイトルのような理不尽が卓越しているからなのかも,とか思ったのです。

 考えてみると,世の中には,そういう理不尽が溢れています。

  • 小学生の頃は「あれもこれも手につけて遊んでダメでしょ!勉強に集中しなさい!おやつ抜きだよ!!」と言われるのに,大学とか社会人になると「勉強ばっかりで頭でっかちになってないで外でコミュニケーション取りなさい」と言われる
  • 中高生の時は校則で「男女が付き合っちゃダメ」と縛られるのに,20代後半〜30代になると「そろそろいい人見つけなさい」と言われる
  • 「言われた通りにしなさい」が,いつの間にか「自分で考えて行動しなさい」に…

 もちろん,こういう理不尽は,いわゆる社会のテンプレートであって,それが暗黙の了解になっているフシがあります。そしてそれは,そのテンプレートに従って生きていれば食いっぱぐれないとか,通過儀礼をこなすことで成長や発展が待っているという前提のうえに成り立っていたものなのだと思います。コロナ禍の日本において顕在化した,元来より横たわっている同調圧力も,そういうのと関係が深いでしょう。

 そして,そういうテンプレートが,今まで特に取り沙汰されることなく継承されてきたのかを考えると,いわゆる地縁とかのコミュニティが強力で,世代間の紐帯が機能していたから,というのがあるのかなと思います。ありがちな話ですが,私も幼少期は,例えば友達の家に遊びに行くと,友達には兄弟や姉妹がいて,そういう中で一緒にゲームをしたりする中で,温度感がわかってくる。中学生になるとこういう感じなんだな高校生になったらこういうゲームってしないんだな(してたら恥ずかしいことだな),とか。それでなんとなく像を描くことができて,特に問題意識も持たずに当たり前のこととして受け入れてしまう。私の育ったのはニュータウンですが,ニュータウンですらそれですから,おそらく古くからある集落はもっと強いものがある(あった)のではないかとか,思います。

 でも今は,周知の通り少子化が加速しているし,世代間のコミュニケーションってどんどん希薄なものになっています。身近な年長者は親しかいないとか,そういう環境に育つ子も少なくないのではないかと思われます。それでいて,ネットからは“イケてる若者”(≒年長者)の情報が,TikTokとかインスタライブとかの映像で,10年前よりもリアルなものとして入ってくる。テンプレートに従うメリットも少ないし,多様性の尊重が根底にある現代では,そりゃあれもこれも理不尽に感じられるようになってきます。

 理不尽を理不尽のままに押し付ける頭の悪い大人はさっさと消えてほしい人なので,私としては,理不尽をうまく解消できるといいなと思うし,そもそも理不尽を理不尽たらしめるのも年長者が「あれしなさい,こうしなさい」と子どもを縛っているからなので,やっぱり自分で考える習慣を大事にしたらいいんじゃないかなとか,親子でも互いに一人の人間として対等にコミュニケーションが取れればフツーに乗り越えられるんじゃないかなとか,思います。

 取り留めのない記事になりましたが,最近のネットを見ていて,思うことでした。